対人恐怖症を治すために”やりたいこと”をする、とは?

動画でご覧になりたい方はこちら(25分間の動画です。動画では脇見恐怖症を中心にお伝えしていますが、対人恐怖症全般に対して当てはまる内容です)

どうも、こんにちは。WaReKaRaゼミ代表でカウンセラーのザッキーです

対人恐怖症の人は周りの人の動きや表情の変化にも敏感で、他人の言動に一喜一憂したり、過剰に反応して振り回されてしまう人も多いです。

今回は、このように周りの評価や感情に振り回されて自分のやりたいことを我慢する人が、主体的に自分の人生を生きて悩みや症状も手放していける考え方についてお話ししていきます。

また対人恐怖症ではなくても、「自分の心からやりたいことを見つけて自分らしい人生を生きたい」と思っている人にもヒントになると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

まず最初にお伝えすることとして、過度な対人不安で悩んでいる方に共通するのが、自分軸が無く他人軸で生きているということです。

もう少し詳しくいうと主体的に人生を生きていない感覚の人が多いです。

まずはこの自分軸や他人軸について説明します。

自分軸とは何か?なぜ重要なのか

自分軸とは何か?なぜ重要なのか?

そもそも自分軸とは何だと思いますか?

自分軸とは、自分の価値観や信念、感情に基づいて判断し、行動することです。

自分がどうしたいか、どうありたいのか自分の内なる声に耳を傾け、外部の意見や評価に左右されずに自己決定を行う状態を指します。

簡単にいうと、

ということです。

なぜこの自分軸が対人恐怖症を改善する上で大事なのかというと、悩みを抱える人は多くの場合、他人の意見や期待に影響されやすい「他人軸」で生きているからです。

例えば、自分が大事にしたい価値観よりも他者の評価、他人からどう思われるかを重視することによって、自分自身の本当に大事にしたいことや喜びがわからなくなっているという方が多いです。

自分は迷惑をかけていないか?自分は嫌われていないか?と不安になって他人の表情や態度を常に意識しているため、相手の反応に沿って自分の言動を変えたり相手に合わせた選択をしています。

自己評価が他人の評価や態度に強く影響されると、「自分がどうありたいか」がぶれてしまって、他人から自分のことを決められてしまう状態になるのです。

相手の反応に過敏になることで、自分の評価を他人の意見や行動に基づいて形成するようになります。

しかしどんなに相手からの評価のために行動しても、他人の価値観はわからないし、相手から嫌われないように、好かれるように振る舞うことが完璧にできることはないため、完全に承認をえられることはありません。だんだんと自己の価値や能力に対する自信が低下してしまう悪循環に陥るのです。

思春期の頃から、自分の価値観や自分軸で決めて行動することをしなかったことが多く、親や教師、友人など他人に選んでもらうことで育ってきたという方も多いです。

僕自身も学生時代は相手に合わせてばかりいて「八方美人」といわれることもありました。

自分軸で生きることでどうなるか?

では自分軸で生きることでどんな変化があるのでしょうか。

自分軸で生きることで、他者の期待や評価にとらわれることなく、自分自身が大事にしていることを優先できるようになり、精神的なバランスと充実感が高まります。また、他人に対して自分自身を偽ることがなくなります

今までは相手に合わせて、どこか壁を感じていたような関係から、より健全で素直な人間関係を築くことができるのです。

対人恐怖症に悩む人で言うと「この人に嫌われたり、避けられてしまうんじゃないか…」という他人軸中心の不安な状態から、「相手に迷惑をかけることはないから自分のしたいようにしよう」と羽を伸ばしたような状態になれます。

そして、自分がやりたかたかったことや実現したいことを目指せるようになり、それを達成することでさらに自信がつくようになります。こういった好循環が生まれるのです。

やりたいことにフォーカスする

やりたいことにフォーカスする

自分軸を作る上でまず最初に大事なのが、自分のやりたいことに意識を向けることです。

対人恐怖症に苦しんでいる方は、他人からどう見えるかという反応に気を取られがちです。そもそも自分がなにをしたいのかが、わからなくなっている人も多いです。

まずは自分の内側に目を向けてみてください。

「自分が本当にやりたいことは何か」「どんな未来を望んでいるのか」を深く考えてみてください

自分の過去を振り返り、何に情熱を感じ、何が幸せを感じさせたかを考えてみてもいいです。

過去の成功体験、好きな活動や趣味、充実感を感じた瞬間などなにかきっとあるはずです。

ここから先は僕自身の経験やエピソードから具体的にお伝えしていきます。

僕が脇見恐怖症で悩んでいた当時、色々なセミナーやカウンセリング、心理療法を受けたりして、とにかくなんとかしたい気持ちでいっぱいでした。

そのなかでも”コーチング”という自分自身の気づきや解決を促して本当の望みにフォーカスするアプローチを受けたときに大きな発見があった感覚があります。

コーチングを受けて自己理解を深めた経験

コーチングを受けて自己理解を深めた経験

コーチングのなかで大切なマインドとして、「自分は人生の主人公であり、人は望んでいるものになれる」という考え方があります。

これを最初に聞いたときは、「望んでいるものになれるはずなんてない…」と思いました。

育ってきた環境、遺伝、性格、身体の良し悪し、頭の良し悪しで決まると思っていて、ましてや自分は脇見恐怖症という症状に悩んでいるし何にもなれない、、、と絶望していました。

しかし、コーチングでは、たしかに環境や遺伝などが影響はしている部分はありますが、「意識的に、望んだ通りになるという考えを採用していきませんか?」という提案をされます。

コーチに

「あなたはどうしたい?」
「なんの制約もなかったらどうしたい?」
「一ヶ月後に人生おわるとしたらなにする?」

そんなふうに本当はあなたはどうしたいのかと問われ続けました。

そんなふうに問われ続ければ、人は考えるようになるんです。

心と身体に問いかけて、隅々までどうしたいのかを探すようになります。

そのときパッとでてきたのが「脇見恐怖症を克服して、他人に迷惑をかけずに生きることです」という回答でした。

しかし、そう答えたあと、コーチは数秒黙っていました。

そのあと「それは本当に望んでいることですか?」「本当にしたいことなんですか?」と聞かれました。

「(そうだと思うけど…)」「(どういう意味だろう)」と思いつつもなんだか自分でも「(本当にそうなのか?)」という気持ちもどこかでありました。

「もしかして他人軸で目標を作っていませんか?嫌われないことが目的化していませんか?」

「たしかに嫌われることは怖いかもしれません。でもそれが本当の目的ではないですよね?」
「脇見恐怖症について私はわからないですが、それが人生の目的ではないはずです。福崎さん(ザッキー)はその先にやりたいことはありませんか?どうありたいのですか?」

そう言われて、ハッとしました。本当は自分はどう生きたいのかと聞かれると先ほどの答えは違うと思いました。
なんとか迷惑かけないように、嫌われないように生きてきた自分がいて、なにか本当の目的を隠しているような感じがしたんです。

「僕はどう生きたらいいのでしょうか?」そう聞いてもコーチは教えてくれません。

「あなたがどう生きたいかですよ。私は答えを持っていません。あなたが心から望んでいることを探してみてください」

そう言われて何度もコーチングをうけて、過去の体験のエピソードから探してみたり、日常のなかでもどう生きたいか探してみました。

「もしかしたら悩んでいる人の成長や変わる瞬間に携われる仕事がしたいのかも、、」

過去の体験の中で、自分が熱くなることがあった瞬間があるなと思い出しました。

人生が変わるきっかけになった浪人時代の経験

人生が変わるきっかけになった浪人時代の経験

浪人生活をしているときに予備校に通っていました。
当時脇見恐怖症ですごく辛かったので、なかなか授業も集中できなくてしんどいことも多かったのですが、そのなかでも集中できる授業がありました。それは倫理の授業でした。

倫理を教えてくれていた先生の授業だけは非常に面白く、自分にとって転換点となりました。

倫理の先生は対人恐怖症の経験が昔あって、そこから予備校の先生になって活躍されているという人でした。

大きい講義室でもマイクを使わず、大声で声を枯らしながら授業をしていて、前の席の人にはツバが飛びちっているんじゃないかと思うくらい、とても熱い先生でした。

自身の対人恐怖の経験から予備校講師としての今に至るまでのことをお話してくれたり、哲学の面から悩みを解消する考え方を教えてくれて、その話を聞いて胸が熱くなり授業中にも関わらず泣いてしまったこともありました。

「自分の悩みももしかしたら捉え方次第で変わるのではないのか」と聞いていて少し希望が持てた瞬間でもありました。

先生は失敗経験や過去の自分のコンプレックスを自虐しながらもみんなを笑わせて元気づけていました。
受験生を応援したい、わかりやすく伝えたい、という気持ちがひしひしと伝わる人で、こんな大人になりたいと思った瞬間でもありました。
「熱くて、自分の悩みを笑いに変えることができて勇気づけられるような人に自分もいつかなりたい」そう思えて自分は大学に行く希望と勇気が湧きました。

コーチに質問されるまで、忘れていたそのエピソードを思い出したんです。
そしてコーチに話しました。

コーチは

「いま、すごく表情が変わりましたね。言ってみてどうですか?」と質問してきました。
なんだか話しているときに今に集中できている感じと心がポジティブになった感覚がありました。

コーチから問われ続けたことで、自分が大切にしていることが見えてきたんです。
症状で悩みすぎて「嘘の目的」が自分のなかで生まれていました。
その目的が「本当の目的」に向かって生きることを妨げていたんです。

「他人から嫌われるのはもちろん怖いです。でも一旦それはおいておいて、他者から嫌われるかどうかよりも、福崎さんが本当にしたいそのことを考えませんか?」

そう言われて「本当にそうしたい」と心から思えました。

対人恐怖症の人は「嫌われないこと」が目的化して、本当の目的を見失ってしまっている人はたくさんいます。

「人から変に思われないこと」「失敗しないこと」「安定すること」「恥ずかしい思いをしないこと」これらがいつの間にか目的となっていることが多く、自分のあり方がわからなくなる人が多いです

悩みを解決することではなく、自分はどうありたいのかという目的へと意識をシフトさせることが自分軸で生きる上で大切なんです。

「対人恐怖症を感じないようになりたい」「〇〇ではなくなりたい」というネガティブな目的ではなく、
「〇〇できるようになる」「〇〇をしたい」というポジティブな目的に焦点を当てましょう

そもそも、例えば、「不安を感じない。緊張を感じない。悩みを持たない」という目的は達成不可能です。

不可能なことをなんとかしようとするのは、いつまでも達成できないことを追いかけている感覚になり、それがさらに不安を生みます。

そこに囚われるのではなく、自分の望む未来や目的に焦点を当てることで、ポジティブな変化を生むことができます。

そこからコーチングでは、目的を実現するための行動を一緒に考えてくれたり、そのためのセッションをしてくれました。

自分が達成したいと思う未来をイメージし、その目標に向かって一歩ずつ進むプロセスが大切なんです。
その一歩一歩進んでいる道のりによって、他者や悩みを気にしている暇もないくらい、主体的に自分軸で今に集中できるようになります。

アドラー心理学のアドラー先生も 「人間は自分の人生を描く画家である」と言っています。
是非これからは「自分は人生の主人公であり、人は望んでいるものになれる」という考え方を採用して日々の生活を過ごしてみてください。

ワクワクすることや楽しいことを見つける方法

とはいえ、

という人もいるかもしれません。

そんな方におすすめの方法が2つあります。

方法①自分史を作る

方法①自分史を作る

1つは“自分史”を作ることです。

生まれてから今にいたるまでの自分の体験や出来事、また、そのときに感じたことも一緒に書き起こしていきます。

僕もも視線や脇見恐怖症で悩んでいた当時、当時受けていたカウンセリングの一環で、自分史を作りました。生まれてから今に至るまでの経験をワードに20〜30ページにまとめて、今まで感じた自分のポジティブ、ネガティブな気持ちをそのまま書いて作成しました。

自分史を書いていくと自分が頑張っていきたこと、努力してきたことが言葉として可視化されて、自分が熱中できることや興味があることのパターンができるようになります。
そこから自分軸になるヒントを得ることができます。

もちろん辛い出来事はあまり振り返りたくなかったのですが、書いていくなかで、自分がこれまで頑張ってきたことを少し認められるようになったり、書くことによって出来事を客観的に見られるようになるんです。

嫌な出来事はあったけど、いまこうして生きている、頑張っていることをより理解できて自己肯定できます。

そして今起こっていることではなく過去のこととして区切りをつけて、「これから出会う人は傷つけて来る人ばかりでない」と、より今の自分の人生に集中して生きられるようにもなります。

一人でやるのがしんどい人は、できればグループワークやカウンセリング、コーチングで相手と話して、アウトプットしながらやってみてください。

受け入れてくれる相手がいる分、すこし楽になれます。

方法②やりたいことリストを作る

方法②やりたいことリストを作る

2つ目は“やりたいことリスト”を作ることです

これにより、より簡単にやりたいことを見つけられます。

A4用紙などの白紙に、自分がやりたいこと、興味があることをリストアップするというシンプルな方法です。

リストには、日常の小さな楽しみから、いまの自分では実現不可能かもと思える夢に至るまで何でも含めて書いてください。たとえば、「行ったことないおしゃれなカフェの〇〇に行く」や「〇〇の本を読む」「英語を学ぶ」「〇〇の国に一人旅に行く」といったことも良いです。

なかなか出てこない人はカテゴリーで分けてみるとでてきやすいです。
仕事・人間関係(友人・パートナー・家族)・学びと成長・楽しみ・健康・ライフスタイル・ライフワーク(趣味)などに分けてからその中で考えてみると、たくさん出てくるようになります。
大切なのは、自分の内側から湧き上がる興味や情熱に耳を傾けてみることです。

さらに理解を深める上で、「なぜその行動をやりたいのか?」まで考えてみると自分の軸が見えてきます。
僕の場合であれば、「人や自分の成長に携わりたい」、「健康でエネルギッシュにいきたい」という思いがあることがわかりました。
このように、行動の目的も見えてくると、どう生きたいのかが見えてきます。

そして、書き出したリストや目的を眺めて、共通点を探ってみてください
「“成長したい”という言葉がよくでてくるな」とか、「“学びたいこと”が多いな」とか、なにか重なってくるフレーズや似ているものがあると思います。

自分の軸が見えてきたら、そのなかから実践できそうなこと、特にやってみたいことから実践していきましょう。
やっていくうちに楽しい気持ちや没頭できる気持ちがわいてきて自分軸になれる体験ができると思います。

なぜ自分軸で行動することが対人恐怖症の改善につながるのか?

「やりたいことリストを作成して実践していくことなどが、症状の改善につながるのはどうしてだろう?」と思った人もいるかもしれません。

理由①マインドフルネス

なぜ改善につながるというと、ひとつはマインドフルな状態(マインドフルネス)になれるからです。マインドフルネスとは、現在の瞬間に集中し、判断せずにその瞬間を体験する状態を指します。マインドフルネスになることには、ストレスを減らし、集中力を高める効果があります。

対人恐怖症の方々は、周囲の他人やその態度の変化に過度に反応しがちですが、マインドフルネスはそのような外部の刺激から離れ、自分自身の感覚や感情に集中するのに役立ちます。

マインドフルネスと聞くと瞑想を思い浮かべる人も多いですが、日常の体験のなかでやりたいことを実践して、没頭したり、気分が良い状態でいることも現在の瞬間に集中できることに繋がります。

子供の頃を思い出してみてください。あらゆることに興味をもって、走り回ったり、目の前のことに没頭していませんでしたか?
あの感覚を掴んでくことが大事なんです。

理由②RAS機能

理由②RAS機能

2つ目は脳のRAS機能(脳幹網様体賦活系)の役割があるからです。

RAS機能は、脳の機能の一つで、重要と認識した情報を意識の中心に持ってくる役割を果たします。

たとえば、あなたが健康に関心を持っていれば、健康に関する情報に気づきやすくなります。
健康に関する広告が目に入るようになったり、日々の暮らしのなかでも健康につながるかどうかで選択を無意識に判断するかもしれません。

対人恐怖症の人の場合は、相手がどう反応しているかという情報ばかりを日々キャッチしています。
脳の機能としても毎日意識をして情報を受け取っていたら、どんどん気になってしまうのは当たり前なんです。

自分にとってやりたいことを実現していくことによって、自分自身の内面に焦点を当てて自分軸を強化することができます。

このRAS機能を活用して自分軸を育てることで、自分の望む方向に人生を進める力を強めて、脇見恐怖症の影響を減らすことができるようになるんです。

自分の目標や関心に合った情報を意識的に選択し、ポジティブな変化にすることができます。

他者に貢献することが自分軸につながる

ここまで、自分の目的に意識を向ける重要性ややりたいことを実践して自分軸を育てることについてお伝えしました。

自分のやりたいことを実践していくうえで大事なのが、他者貢献も視野にいれることです。

他人のために行動することと自分のやりたいことは、一見関係なさそうですが、実は他者貢献をすることによって自分軸が強化されやすくなります

他者に貢献することは、自己受容や他者に対する信頼の構築、そして仲間意識の強化に繋がります。
これらの点について詳しく見ていきましょう。

アドラー心理学と他者への貢献

アドラー心理学と他者への貢献

アドラー心理学では、他者への貢献を重要な概念としています。
他者への貢献とは、周囲の人々が幸せになることに積極的に関与する行動を指します。
例えば、仕事での同僚や取引先への貢献、趣味の活動、ボランティア活動、日常生活での小さな親切などが含まれます。

他者への貢献は単に社会的なつながりを生み出すだけでなく、自己実現や充足感を高めることにも繋がります。
他者への貢献を通じて得られる「貢献感」により、自己受容が高まります。
貢献することで自分が他者にとって価値ある存在であることを実感し、自分自身の価値を認識できるのです。

この貢献や自己価値の認識などにより、対人恐怖症の方が自分自身を肯定的に見る手助けとなり、自信を構築する一歩となります。

さらに、他者への貢献は信頼の構築にも繋がります。
他者との協力関係や共感を通じて他者に対して仲間意識が生まれます。

これが対人恐怖症の改善に大きくつながります。

他者への貢献を通して構築される信頼関係は、他者を「敵」ではなく「仲間」として見ることを可能にします
このような変化は、自己受容を深め、日常生活の場面での恐怖や不安を少なくすることに繋がります。

相手は自分にとって否定する存在ではなく、受け入れてくれる人、同じ仲間であることが安心して過ごせる一歩になるのです。

貢献というと大きなことをしなければならないと思われがちですが、どんな貢献でも大丈夫です。
「この人に自分は何ができるだろうか」「周りを笑顔にするにはどうしたらいいだろうか」という視点で小さなことから実践してみてください

ザッキー自身も学生時代に積極的にサークルの仲間を喜ばせること、笑わせること、自分の役割を考えるようになって、意識を外に向けることができるようになりました。

社会人になってからも、新人の自分ができることや困っている人に対するサポートを意識して過ごしたことで、脇見恐怖症について考える時間が減りました。
他者貢献できるようになると、良い意味で忙しくなり、考える時間もなくなります。

いま、自分の所属しているコミュニティで「自分ができることはないかな?」と考えて過ごしてみましょう。

つながりを増やす

つながりを増やす

とはいえ、貢献できる場所が見つからないと感じる人は、まず社会とのつながりを増やすことから始めてみましょう。

何かしらのコミュニティに参加することで、社会とのつながりを深めることができます。
趣味を共有するコミュニティや関心事を共有するグループ、地域のボランティア活動など、自分が興味を持つ活動に参加してみてください。

ザッキーも学生時代にスポーツ系のサークル、ボランティア団体、海外留学のコミュニティ、心理学を学ぶサークルなどに参加しました。
最初は緊張しましたが、無理のない範囲で人と関わり、スモールステップで活動を行いました。

コミュニティに参加することで、他者と関わる機会が増え、コミュニケーション能力が向上し、自信がつきます。
また、深い関係になると、自分のことを自己開示し、脇見恐怖症に関するフィードバックをもらうことで改善に役立ちます。

特に、同じ悩みを持つ人たちが集まるコミュニティに参加することがおすすめです。

例えばザッキーは、社会人になってから脇見恐怖症の人たちで集まれるオフ会に参加しました。
SNSで「脇見恐怖症 コミュニティ」「脇見恐怖症 オフ会」など検索してみて、関西でやっていそうな仲間を探しました。

また脇見恐怖症の人たちのオフ会だけでなく、心理学を学べるような学校に行ってみたり、コーチングを学べるコミュニティにも行ったり、何かしら悩みを抱えている人たちが集まれる場所に行きました。

いままでは脇見の悩みを人に話すのは抵抗がありましたが、その場所であれば悩みを受け止めてくれそうだと思い話しやすかったです。

他者と繋がれて、他者のいろんな経験や悩みも聞けて、心理学をまなび解釈が変わり、つらいのは自分だけでないと思えて救われました。

僕自身も現在ではWaReKaRaゼミという、心理学を学びながら、ワークを実践し、似たような悩みを持った仲間と繋がれる場所を作っています。もし興味があれば是非お問い合わせください。

WaReKaRaゼミ以外でもそのような場所はあると思うので、自分にあった場所に参加してみることをおすすめします。

対人恐怖症を抱えながらでも、やりたいことをする

対人恐怖症を抱えながらでも、やりたいことをする

症状があっても自分の道を歩む事が大事です。

よく「対人恐怖症を改善してからやりたいことを実践すべきか、それとも悩んだ状態でもやるべきか」
という質問を受けますが、答えは症状がある中でもやりたいことを実践することです。

なぜなら、RAS機能の点でもお伝えしたように、症状を完全に無くそうとして症状のことばかりを考えること自体が症状にフォーカスしてしまう原因となるからです。

そして、完全に受け入れるには時間を要するので、自分にとって大切な人生の時間が過ぎ去ってしまいます。今日が一番若い日なんです。

症状が完全に消えることを目指すのではなく、現状を受け入れながら、自分の目標に向かって進む方法を見つけていきましょう。
症状がある中でも、それに適応しながら自分の目標に向かって進むことが大切です。

ザッキーは学生時代に海外に行きたい、留学してみたい、海外ボランティアをしてみたいという気持ちがあったのですが、脇見恐怖症があるとホームステイ先で迷惑がかかるのではないか、症状で悩む自分が海外で生きていくのは難しいのではないか、失敗したら自信をなくすのではないかと考えていました。

たくさん悩みましたが結果的に、僕は症状がありながらも海外に行く決心をしました。

行ってみたらもちろん症状に悩むこともあったのですが、それよりも英語を話す必要や異文化に適応する必要があり、いろんなやらなければいけないことがあり、症状に悩む時間がありませんでした。

視線に関しての捉え方も変わりました。文化が違うこともあり、海外のかたはより積極的に視線をあわせてくれる方が多く、笑顔でコミュニケーションとってくれたり、スキンシップをはかってくれたり、ユーモアを交えて関わってくれたり、下向きがちになると心配もしてくれたりもしました。人に対して信頼する気持ちがたくさん芽生えて、対人関係のあり方が変わりました。

そして日本、大学のなかという限られた場所・コミュニティではなく、自分がいていい場所は世界のどこにでもあるんだと、場所にとらわれない考え方ができたんです。

対人恐怖症に悩む人は、現状の人間関係や苦手な相手に対してしんどい気持ちになりながらも、「でも今の場を離れたら生きていけるかわからないし…」と不安感が強くて一つの場所から動けないという場合も多いです。なので「どこでも生きていける」とか「居場所はたくさんある」と思うことができたら吹っ切れて、悩みも軽減していくことが多いんです。

症状に悩んで諦めていたらこの発見はなかったと思います。

症状がある中でも、それに適応しながら自分の目標に向かって進む方法を見つけていきましょう。
とりあえずやりはじめれば現状は大きく変わります。
症状と共に生きるということが大事なポイントです。

おわりに

今回は、対人恐怖症で悩む方に向けて、自分軸を育てるための考え方ややりたいことを実践する方法について紹介しました。

取り組めそうなところからぜひ実践してみてください。
あなたはあなたの人生を生きる権利があります。自分を信じてやりたいことに挑戦し続けてください。

私自身も10年以上脇見恐怖症に悩んできましたが、今では生き生きとやりたいことをできています。私だけでなく、多くの人が変わっていますので、安心してください。

「話の内容はわかったけど一人では難しそう」と感じる方は、カウンセリングを利用することをおすすめします。カウンセラーに話すことで気持ちが晴れたり、自己理解が深まったり、それぞれの悩みに応じた対策を知ることができます。

対人恐怖症、脇見恐怖症改善のための3日間動画講座プレゼント

今回、少しでも過去の僕と同じように悩んでいる方たちのチカラになりたいと思い、恐怖症改善のための3日間動画講座を作りました。

こちらの動画講座を無料でプレゼント配信致します!

改善のために必要な要素改善のためのプロセス、また改善の方法を日常にどのように落とし込んだら良いかなどもお伝えしています。

僕自身が脇見恐怖症で悩んでいた頃の経験談や、そこからの今の考えなどもお伝えしていますので、動画講座をご視聴いただく方たちにも自分ごとに受け取っていただけると思います。

将来的には配信をストップするか有料に切り替える可能性も高いので、この機会にぜひお受け取りください^^

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