【アサーショントレーニング】言いたいことが言えない人の1日5分実践法

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この記事でわかること

  • 言いたいことが言えない原因となる「3つの心理的ブレーキ」とそのメカニズム
  • 自分も相手も大切にしながら気持ちを伝える「アサーション」の基本的な考え方
  • 鏡の前で今日からできる!4つの場面別アサーション実践トレーニング

ザッキー

こんにちは、WaReKaRaゼミ代表「対人不安解消の専門家」ザッキーです

突然ですが、こんな場面で困ったことはありませんか?

言いたいことが言えない、こんな悩みはありませんか?
  • 仲のいい友人が話している最中もずっとスマホを見ていて、「ちょっと寂しいな…」と思いながらも何も言えなかった。
  • 会議でいきなり「何か意見ありますか?」と振られた瞬間、頭が真っ白になって言葉が出てこなかった。
  • 断りたい誘いがあるのに、「嫌われたくない」「傷つけてしまうかも」と思って愛想笑いでごまかしてしまった。

こういうシーン、大なり小なり「わかる」と感じる方は多いんじゃないかと思います。

言いたいことが言えずにモヤモヤを抱えたまま家に帰る夜は、本当に消耗しますよね。「また言えなかった…」という自己嫌悪が積み重なっていくと、だんだん人と話すこと自体が怖くなってくることもあります。

でも、ここではっきり伝えておきたいのは、言いたいことが言えないのは、あなたの性格が弱いせいでも、メンタルが弱いせいでもないということです。

そこにはちゃんとした心理的なメカニズムがあって、そのメカニズムを理解しながら練習することで、確実に変えていくことができるんです。

今回は、言いたいことが言えない悩みの根っこにある心理的なブレーキの正体を解説した上で、その解決策としてアサーションという考え方と、今日からできる具体的な実践トレーニングをお伝えしていきます。

できれば鏡の前、あるいはスマホのインカメラで自分を映しながら読んでみてください。読んで終わりではなく、声に出してやってみることが、この記事の最大のポイントです。

言いたいことが言えないのは性格のせいじゃない|3つの心理的ブレーキ

  • 「言いたいことが言えない自分はコミュ障なんだ」
  • 「気が弱い性格だから仕方ない」

と自分を責めている方がいたら、まずその考えを一旦横に置いてほしいんです。

言いたいことが言えない背景には、大きく分けて3つの心理的なブレーキが働いています。これはコミュニケーションの研究でも広く知られている話で、「性格だから仕方ない…」という言葉で片付けてしまうにはもったいない、しっかりとした心理的なメカニズムなんです。

ブレーキ①嫌われたくない恐怖

ブレーキ①嫌われたくない恐怖
  • 「これを言ったら関係が壊れるかも」
  • 「和を乱す人だと思われたくない」

そんな強い不安が、あなたの言葉を飲み込ませてしまうことがあります。

これは特に、日本の文化的な背景も深く関わっています。日本は空気を読むみんなと足並みを揃えることが美徳とされやすい文化圏です。そのため、自分の意見を主張することへの罪悪感が、他の文化圏に比べて強く出やすいんですよね。

WaReKaRaゼミや個別相談を通じて多くの方と話してきた中でも、嫌われることへの恐怖を抱えている方はとても多いです。「自分の意見を言って、もし相手が不機嫌になったら…」と考えただけで胃がキュッとなる、という方もいます。

でも実際のところ、あなたが正直な気持ちを誠実に伝えることで関係が壊れるのであれば、その関係はもともとかなり一方的なものだったかもしれません。これは少し厳しい言い方かもしれませんが、大事なポイントです。

ブレーキ②否定される恐怖

ブレーキ②否定される恐怖
  • 「どうせ『それは違う』って言われるに決まってる」
  • 「見当違いなことを言って恥をかくくらいなら最初から黙っていた方がいい」

このように、意見を言う前から「どうせダメ」と決めつけて、自分で口をふさいでしまうパターンです。

これは過去の経験が大きく影響していることが多いんです。学校や職場で意見を言ったときに笑われた、強く否定された、無視されたといった経験が積み重なると、脳はそれを「意見を言うこと=危険」として記憶してしまいます。

その結果、意見を言おうとするたびに「また否定されるかも」という警戒スイッチが自動的にオンになってしまうんです。これはあなたが弱いからではなく、脳が過去の経験から自分を守ろうとしている、ごく自然な反応なんですよね。

ブレーキ③完璧主義

ブレーキ③完璧主義
  • 「もっとちゃんとした意見を言わないとダメだ」
  • 「100%正しいことでないと発言してはいけない」

こういった「ちゃんとしなきゃ…」という思い込みが、自分をがんじがらめにしてしまっているパターンです。

実はこのブレーキが、会議で突然意見を求められたときに頭が真っ白になる現象の大きな原因のひとつだったりするんです。脳が「完璧な答えを見つけなきゃ」とパニックになって、思考がフリーズしてしまう。

完璧な意見しか言えないのであれば、ほとんどの人は何も言えないはずです。会議のベテランも、プレゼンが上手い人も、みんな完璧じゃない意見を積み重ねて会話をしているんです。

「言いたいことが言えない」という悩みの多くは、この3つのブレーキのどれか、あるいは複数が重なって働いています。まずは「自分はどのブレーキにはまりやすいか?」を知るだけでも、大きな一歩になります。

解決の鍵はアサーション|3つのコミュニケーションタイプを知ろう

解決の鍵はアサーション|3つのコミュニケーションタイプを知ろう

では、この3つのブレーキを外していくためにはどうすればいいのか。その鍵となるのが、アサーションという考え方です。

アサーションと聞いても、「なんか聞いたことあるけどよくわからない」という方も多いかもしれませんね。一言でいうと、自分も相手も大切にしながら、誠実に対等に自分の気持ちを表現することです。

アサーションも含めてコミュニケーションには、大きく3つのタイプがあります。この3つについて簡単に解説します。

タイプ①攻撃的なタイプ(アグレッシブ)

自分の意見や主張を一方的に押し通すタイプです。「自分は言いたいことを言える」という意味ではスッキリするかもしれませんが、相手を傷つけたり関係を壊したりするリスクがあります。よく「自己主張が強い人」「高圧的な人」と言われるような関わり方がこれに当たります。

タイプ②受け身なタイプ(ノン・アサーティブ)

自分の意見を飲み込んで、相手に合わせてしまうタイプです。その場の空気は丸く収まるかもしれませんが、ストレスや不満が蓄積していきます。
おそらくこの記事を読んでいただいているような「言いたいことが言えない」と悩む方の多くは、このタイプに陥りがちなんです。優しさや他人への配慮のしすぎで言いたいことを飲み込みます。

タイプ③アサーティブなタイプ(アサーション)

相手を尊重しながら、自分の気持ちや意見も正直に伝えるタイプです。攻撃的でもなく、我慢するわけでもない。このバランスが、アサーションの目指すところです。

「言いたいことが言えない」という悩みを持つ方に目指してほしいのは、この3つ目のアサーティブなコミュニケーションです。

アサーションの練習をすることで、「完璧な正解じゃなくても自分の考えを言っていい」という自己許可が少しずつ出せるようになっていきます。そうなると、会議で頭が真っ白になって言葉が出てこない悩みにも、じわじわと効いてくるんです。

STEP1|まず「私は」を主語にする練習【アイメッセージ】

STEP1|まず「私は」を主語にする練習【アイメッセージ】

ここからが実践です。できれば鏡の前に立って、あるいはスマホのインカメラで自分を映しながら、声に出してやってみてください。

まずすべての土台となるのが、「私は」を主語にする練習です。

言いたいことが言えない時、私たちの頭の中は「あの人、嫌じゃないかな」「どう思われるかな」と、他人が主語の思考でいっぱいになっています。このトレーニングは、その思考の出発点を「私はどうしたいのか」という、自分を主語にした視点に切り替えるための心の筋トレです。

鏡の中の自分に向かって、次の言葉を声に出してみましょう。

  • 「私はこう思います。」
  • 「私はこう感じています。」
  • 「私は〇〇してもらえると嬉しいです。」

やってみるとわかるんですが、「私は」という言葉を声に出すって、最初はちょっと恥ずかしかったり、どこかむずがゆかったりするんですよね。それが正常な反応です。それだけ、普段から「私は」を主語にして話すことに慣れていないということでもあります。

この「私は〜」を土台にした話し方を、アイメッセージ(I-message)と言います。アサーションの基本中の基本で、自分の気持ちや考え、お願いを伝える際の大切なベースになります。

ただ、日本語の会話では毎回「私は」と言うとちょっと不自然に聞こえることもありますよね。
でも、心の中の主語がしっかり「私」になっていれば、あえて声に出さなくてもあなたの誠実な気持ちは相手に伝わります。まずはこの感覚をつかむための練習として、鏡の前でやってみることが大切なんです。

STEP2|場面別トレーニング4パターン【今日からできる実践練習】

アイメッセージの感覚をつかんだら、次は実際の場面に当てはめてみましょう。ここでは日常の中でよくある4つの場面をピックアップして、それぞれ具体的なフレーズと考え方を解説していきます。

読みながら、できれば声に出して練習してみてください。口に出して体に染み込ませることが、一番の近道です。

場面①相手の行動にモヤっとした時

場面①相手の行動にモヤっとした時

状況を想定してみましょう。仲の良い友人や恋人があなたが一生懸命話しているのに、ずっとスマホを見ていて、なんだか寂しいなと感じている場面です。

ここで「なんで話を聞いてくれないの!」と責める言い方(これをユーメッセージと言います。言葉にはしていなくても「(あなたは)なんで〜」というように相手が主語になっていますね)をしてしまうと、相手は「責められた」と感じて心を閉じやすくなります。

アイメッセージで伝えると、こうなります。

パターンA(お願い型)
「ちょっとだけいい?今大事な話があるから、こっち向いて聞いてもらえると嬉しいな。」

パターンB(気持ち型)
「ごめん、なんだか今1人で話しちゃってるみたいで、ちょっと寂しいな。」

パターンBを見ると、相手がスマホを見ているという行動にはまったく触れていないことに気づきますか?ただ、自分が今どういう状況にいるかそれによってどんな気持ちになっているかの2点だけを伝えているんです。

これだと相手は責められた感じがしにくく、「あ、ごめん、寂しい思いをしてたんだ」とあなたの気持ちに自然と寄り添いやすくなります。

ポイントは、「〇〇してよ」という命令ではなく、「〇〇だと嬉しいな」「〇〇だと悲しいな」と自分の感情を表現することです。たったこれだけで相手を責めるニュアンスが消えて、あなたの誠実な気持ちがずっと伝わりやすくなるんです。

場面②会議で頭が真っ白になりそうな時

場面②会議で頭が真っ白になりそうな時

会議で突然「何か意見はありますか?ザッキーさん、どうぞ」と振られた場面。ちゃんとしたことを言わなきゃと焦って、思考がフリーズしかけている状態です。

こういう時に大切なのは、「いきなり完璧な結論を出そうとしない」ことです。思考停止を回避して会話に参加するための「第一歩」として、次のフレーズを練習してみてください。

パターンA(途中の考えとして話す)
「ありがとうございます。皆さんの意見を聞いていて、私が思ったのは……」

パターンB(質問という形で参加する)
「まだ考えがまとまっていないんですが、1点だけ確認してもよろしいでしょうか?」

パターンC(誰かの意見に乗る形で発言する)
「〇〇さんの意見に私も賛成でして、特に〇〇の点が重要だと感じました。」

どれも100点満点の意見ではありませんよね。でも、それでいいんです。「今私が思ったこと」「私が知りたいこと」を口にすること。この「完璧じゃなくていい」という自分への許可が、脳のパニックを静めて、落ち着いて考える時間をつくってくれます。

会議での発言が怖いという方は、まずはこの会話に参加するための第一声を練習することから始めてみてください。

場面③気乗りしない誘いを感じよく断りたい時

場面③気乗りしない誘いを感じよく断りたい時

会社の同僚から「今週末、みんなで飲みに行かない?」と誘われました。正直あまり気乗りしないけど、今後の関係性を考えると無下に断りづらい……というシーンです。

断ることへの罪悪感から、ついあいまいな返事をして後でもっと気まずくなった、という経験がある方もいるんじゃないでしょうか。

アサーティブな断り方の基本構造は「感謝 → 結論 → 未来につなげる言葉」の3ステップです。

パターンA(丁寧版・上司や先輩向け)
「ご誘いいただきありがとうございます。大変恐縮なんですが、その日先約がございまして、せっかくお誘いいただいたのに大変申し訳ありません。またお誘いいただけると幸いです。」

パターンB(カジュアル版・同僚や友人向け)
「わあ、ありがとう!ごめん、その日ちょうど予定があっていけないんだ。また一緒に行こうね!」

どちらも、「誘ってくれたあなたの気持ちは嬉しい(感謝)」「でも私の状況では難しい(結論)」「それでもあなたとの関係は続けたい(未来につなげる)」という構造になっています。これがアイメッセージの基本構造でもあるんです。

断ること自体は相手を傷つけることではありません。断ってはいけないのではなく、どう断るかを考えることが大切なんです。

場面④無理なお願いを相手を傷つけずに断りたい時

場面④:無理なお願いを相手を傷つけずに断りたい時

先輩から「ごめん、この仕事、今中にお願いできないかな?」と明らかに自分のキャパシティを超えるような仕事を頼まれました。でも先輩だし、断りづらい……という場面です。

こういう時に無理に引き受けてしまうと、クオリティが落ちたり、自分自身が消耗したりして、結果的に誰のためにもならないことが多いです。

パターンA(状況を正直に伝える)
「お声かけいただきありがとうございます。大変申し訳ないんですが、今抱えているタスクで手一杯でして、力になりたい気持ちは山々なんですが、今回は難しそうです。」

パターンB(代替案を提案する)
「ご依頼ありがとうございます。申し訳ありません、今日中ですと厳しいんですが、明日の午前中までお待ちいただくことは可能でしょうか?」

ここで大事なのは、「あなたが無理を言うから悪い」ではなく、「私のキャパシティの問題で難しい」とあくまで自分の状況として伝えることです。これが相手を責めずに断るアイメッセージの使い方なんです。

特にパターンBのように代替案を出すと、単なる拒絶ではなく「できる範囲で協力したい」という前向きな姿勢が伝わるので、相手も受け入れやすくなります。相手を尊重しながら自分を守る、まさにアサーティブな断り方です。

まとめ|今日からアサーションを1つだけ試してみてください

今日お伝えしたことを整理しておきます。

言いたいことが言えない背景には、嫌われたくない恐怖・否定される恐怖・完璧主義という3つの心理的なブレーキがありました。これは性格の問題ではなく、心理的なメカニズムによるものです。

そのブレーキを少しずつ外していくための鍵が、自分も相手も大切にする「アサーション」という考え方です。まずは鏡の前で「私は〜」を主語にするアイメッセージの感覚をつかんで、それを4つの日常場面に応用していく。

頭で理解するだけでなく、声に出してやってみることが、このトレーニングの肝です。ぜひ今日1つだけでも試してみてください。

ただ、こういったトレーニングは「わかった!やってみよう」という気持ちになっても、実際の人間関係の中で試すのはやっぱり勇気がいるんですよね。

「1人で続けているとこれで合っているのかわからなくなる…」「うまくいかなくて挫折しそう…」そんな声はよく耳にします。

もし1人でトレーニングを続けるのが難しいと感じたり、同じ悩みを持つ仲間と一緒に取り組みたいと思ったりする方には、僕が運営するWaReKaRaゼミを覗いてみてほしいです。対人不安・あがり症・コミュニケーションへの苦手意識など、人間関係に関わる悩みを持つ全国の方々が100名以上集まっているオンラインコミュニティで、今回話したようなトレーニングを仲間と交流しながら日常的に実践していく場所です。

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僕自身、中学時代から20代前半にかけて約10年間、脇見恐怖症という対人恐怖に苦しんでいました。家族にも友人にも相談できず、200万円以上の自己投資をしても変われなかった。それでも心理学やカウンセリング、コーチングを学び、仲間と出会い、1年で症状がほぼ気にならなくなった経験があります。

だからこそ、1人で抱え込まないことの大切さを、誰よりも知っているつもりです。

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