【あがり症が治らない原因】今すぐやめるべきNG習慣ワースト5と改善策
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この記事でわかること
- あがり症を知らず知らずのうちに悪化させている5つのNG習慣
- それぞれの習慣がなぜ症状を悪化させるのか、そのメカニズム
- 明日からすぐに試せる具体的な改善策

こんにちは、WaReKaRaゼミ代表「対人不安解消の専門家」ザッキーです
プレゼンや大事な会議の前になると心臓がバクバクして眠れなくなる。「また失敗したらどうしよう…」という考えが頭から離れない。こういう状態が続くと、本当にしんどいですよね。
でも、もしその症状が、あなたの普段の何気ない習慣によってさらに悪化しているとしたら、どうでしょうか。
僕はこれまで、あがり症で悩む多くの相談者やコミュニティメンバーの方と接してきました。そして僕自身も、かつて脇見恐怖症という対人恐怖を経験しています。その中で気づいたのは、症状がなかなか改善しない人には、共通するいくつかの悪い習慣があるということです。
この記事では、あがり症を悪化させてしまうNG習慣をワースト5のランキング形式で紹介していきます。症状への影響が深刻な順に、5位から最もNGな習慣である1位まで。そしてそれぞれに対して、明日からすぐに試せる改善策もお伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
また、この記事は、
- 人前で話すことを考えるだけで強い不安や恐怖を感じる方
- 自分の普段の行動が症状にどう影響しているのか知りたい方
- あがり症を治したいけど、何から手をつけていいかわからない方。
このような方に向けて書いています。どれか1つでも当てはまるなら、今回の内容はきっとヒントになるはずです。

〜目次〜
あがり症が治らないのは普段の習慣が原因かもしれません

あがり症に悩んでいる方の多くは、症状そのものをなんとかしようとします。
「人前で緊張しないようにしよう」、「震えを止めよう」と。その気持ちはすごくわかります。でも実は、症状を直接どうにかしようとするよりも先に見直すべきものがあるんです。それが日々の習慣です。
たとえば、慢性的な睡眠不足で体がずっと緊張モードになっていたら、人前に立ったときに余計に体が反応しやすくなりますよね。あるいは、失敗するかもしれないと毎日頭の中で考え続けていたら、本番前にはもうそのイメージが脳にしっかり刷り込まれてしまっている。こんなふうに、あがり症の症状は普段の生活の中で、少しずつ、でも確実に強化されてしまうんです。
逆に言えば、習慣を変えることで症状は改善に向かいます。あがり症は性格の問題でも、努力不足の問題でもありません。長年の習慣によって作られた脳の反応パターンなんです。だからこそ、習慣を見直すことに意味があります。
【第5位】自律神経を乱す生活習慣

ワースト5位は、自律神経を乱す生活習慣です。
「え、そんなこと?」と思うかもしれません。もしくは、生活習慣なんて当たり前すぎて、あがり症との関係なんて考えたこともなかったかもしれません。でも、これはとても重要なポイントです。
具体的には、夜更かしによる睡眠不足、朝食を抜いたり栄養バランスが偏った食生活、そして運動不足。こうした生活全般の乱れが、心と体の土台そのものを不安定にしてしまいます。
睡眠不足・食事の乱れ・運動不足が緊張体質を作る
私たちの心拍数や呼吸、発汗といった体の反応は、自律神経がコントロールしています。
不規則な生活を続けていると、この自律神経のバランスが崩れて、体が常に交感神経優位の状態、つまり緊張モードに入りっぱなしになるんです。
わかりやすく言うと、リラックスする力が弱まっている状態です。
普段からずっと体が緊張しているわけですから、いざ人前に立つ場面になったとき、さらにそこから緊張が上乗せされます。普段リラックスできている人と比べて、スタート地点がすでに不利なんですね。
たとえば、前日に3〜4時間しか眠れなかった日の会議と、しっかり7時間寝た日の会議。同じ自分なのに、緊張の度合いがまったく違ったという経験はないでしょうか。それくらい、体のコンディションは心の状態に直結しています。
幸せホルモンであるセロトニンと腸の深い関係
生活習慣の乱れは自律神経だけでなく、脳内のホルモンバランスにも影響を与えます。特に重要なのが、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンです。セロトニンは心の安定に欠かせない物質で、これが不足すると不安感が増したり、気分が落ち込みやすくなります。
睡眠不足、日光を浴びる時間の不足、運動不足。こうした状態が続くと、セロトニンの分泌量が減ってしまうんです。
そして、ここがちょっと意外なポイントなのですが、セロトニンの約9割は脳ではなく腸で作られています。
腸は第2の脳とも言われていて、腸内環境とメンタルの状態は密接につながっているんです。食生活が乱れて腸内環境が悪化すると、セロトニンの生産が滞り、結果として不安を感じやすい状態が慢性化してしまいます。
あがり症で悩んでいると、つい心理的なテクニックばかりに目が行きがちですが、体のコンディションが整っていないと、どんなメンタル対策も効果が半減してしまうんです。全ての不調の入り口でありながら、多くの人が見過ごしている。だからこそ5位に入れました。
【改善策】心と体の土台を整える3つのポイント

改善策はとてもシンプルです。まず、7時間の睡眠を目指してください。
難しければ、今より30分だけ早く布団に入るところから始めるだけでも構いません。そして朝起きたら、少しでもいいので太陽の光を浴びること。これだけでセロトニンの分泌が促されます。
食事面では、朝食を抜かずに3食の栄養バランスを意識すること。そして腸内環境を整えるために、2種類の栄養素を意識してみてください。1つはプロバイオティクスで、これはヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品に含まれる善玉菌そのものです。もう1つはプレバイオティクスで、野菜や海藻類、バナナなどに含まれる食物繊維やオリゴ糖のこと。こちらは腸内の善玉菌のエサになります。つまり、善玉菌を「直接届ける」のと「育てる」のを両方やることで、腸内環境が効率よく整っていくわけです。先ほどお伝えした通り、セロトニンの約9割は腸で作られていますから、腸のコンディションを良くすることは、メンタルの安定に直結します。
運動については、激しいトレーニングは必要ありません。1日15〜20分のウォーキングのような軽いリズム運動で十分です。一定のリズムで体を動かす運動はセロトニンの分泌を促す効果があることがわかっています。通勤のときに一駅分歩く、昼休みに少し散歩する。そのくらいで大丈夫です。なお、朝に散歩をする習慣にすると、運動もできて朝日も浴びられるので一石二鳥です。
地味に聞こえるかもしれませんが、この土台がぐらついたままだと、この後に紹介するどの改善策も効きにくくなります。まずは体のコンディションを整えるところから始めてみてください。
【第4位】過剰な準備、または準備不足

第4位はちょっと意外かもしれません。過剰な準備、または準備不足です。両極端なんですがどちらも、行き過ぎるとあがり症を悪化させてしまいます。
完璧に暗記しようとする人が本番で頭が真っ白になる理由
まず1つ目のパターンは、不安だからとプレゼンの原稿を一言一句完璧に丸暗記しようとするタイプです。
気持ちはわかります。完璧に覚えていれば安心だと思いますよね。でも実際には、これが新たなプレッシャーを生み出してしまうんです。なぜなら、完璧に暗記するということは「もし忘れたら終わり」という状況を自分で作っているのと同じだからです。
たとえば、プレゼンの途中で一箇所だけ言葉が出てこなかったとします。内容を理解した上で自分の言葉で話していたなら、少し言い回しを変えてそのまま続けられます。でも丸暗記していた場合、その一箇所が抜けた瞬間に台本全体が飛んでしまう。いわゆる、頭が真っ白という状態です。
WaReKaRaゼミのメンバーで僕が相談を受けている中でも、プレゼン資料を何十回も読み上げて完璧に暗記したのに、本番で1行目が出てこなくて頭が真っ白になった、という方がいました。準備に何時間もかけたのに、その準備の仕方自体がプレッシャーを増大させていたんですね。
準備不足が「どうせ自分なんて」を加速させる
もう1つのパターンは、逆に準備をほとんどしないタイプです。「どうせ自分なんてうまく話せるわけがない」と諦めてしまって、結果的に準備が不十分なまま本番を迎えてしまう。
これは当然ですが、自信のなさに直結します。何も準備していない状態で人前に出るわけですから、不安が最大限に膨らみます。
そして案の定うまくいかず、「やっぱり自分はダメだった」という確認作業をしてしまうことになる。本来なら、ちゃんと準備すればそこそこうまくいったかもしれないのに、自分で失敗しやすい状況を作ってしまっているんです。
【改善策】”60点で合格”のちょうどいい準備を

ここでの改善策は、ちょうどいい準備を目指すことです。
具体的には、伝えたい要点を3つだけに絞り込む方法がおすすめです。原稿を丸暗記するのではなく、「今日伝えたいのはこの3つだ」というポイントだけをしっかり押さえておく。そうすれば、本番で多少言葉に詰まっても、ポイントさえ覚えていれば自分の言葉で補えます。
そしてもう1つ大事なのが、完璧な100点ではなく60点で合格と自分に許可を出してあげることです。60点というのは決して手抜きではありません。伝えるべきことが伝わればそれでいい、という基準です。
このいい意味でのいい加減さが心の余裕を生んでくれます。
【第3位】他人との比較と「べき」思考

第3位は、他人との比較とべき思考です。これは行動の習慣ではなく、思考の習慣、つまり考え方の癖ですね。このように、人と比べて自分はどう…とか、こうすべきなのにできてないからダメ…とか思いやすい人は注意が必要です。
「あの人みたいに堂々と話さなきゃ」が自分を追い詰める
- 「あの人のように堂々と話さなければいけない」
- 「みんなは平気な顔をしているのに、自分だけが緊張しているのはおかしい」
こんなふうに、理想の姿や周りの人と自分を常に比べて、自分を追い詰めてしまう考え方です。
たとえば、会社の会議で同僚がスラスラとプレゼンしているのを見て、「自分もあれくらいできなきゃダメだ」と感じる。あるいは、飲み会で楽しそうに話している人たちを見て、「なんで自分だけこんなに緊張してるんだろう」と落ち込む。こういう経験、ありませんか。
でも冷静に考えてみてほしいのですが、そのスラスラ話している同僚も、実は内心では緊張しているかもしれません。人前で話すのが平気そうに見える人でも、まったく緊張していないわけではないんです。ただ、緊張と付き合う方法を自分なりに見つけているだけ、ということが多い。
見えている表面だけを切り取って、自分のありのままの内面と比較してしまうと、差が実際以上に大きく感じられてしまいます。
評価基準が”うまく話せる他人”になっていませんか?
このべき思考の厄介なところは、自分で設定したハードルが高すぎる上に、そのハードルが他人基準だという点です。
評価の物差しが常に”うまく話せている他人”になっていると、ありのままの自分をいつまでたっても認められなくなります。
だって、どれだけ頑張っても、自分より上手に話せる人は必ずいますよね。会社のチームの中で一番上手くなっても、別のチームに、また別の部署には、もっと上手い人がいるでしょう。会社で一番上手くなってもオリエンタルラジオの中田さんみたいにもっと上手な人もいますよね。
だから永遠に「まだ足りない」と感じ続けることになる。
さらに問題なのは、この思考が失敗への恐怖を過剰に高めてしまうことです。
「完璧に話せなければならない」という脅迫的な思いが、心臓のドキドキや体の震えを直接引き起こします。本来の目的は「自分の伝えたいことを伝えること」なのに、意識が「完璧であること」に縛られてしまう。これでは緊張して当然です。
【改善策】比べる相手を”過去の自分”に変える

改善策は、評価の基準を他人軸から自分軸に移すことです。
「他人は他人、自分は自分」と心の中で唱えてみる。これはありきたりに聞こえるかもしれませんが、意識的にやるのとやらないのでは大きな違いがあります。
そして一番効果的なのは、比べる相手を他人ではなく過去の自分に設定してあげることです。
- 今日、会議で一言でも発言できたら、それは先週の自分よりも前に進んでいる。
- プレゼンが途中でつっかえたとしても、逃げずに最後までやり切ったなら、半年前の自分よりも成長している。
そうやって、小さな変化を自分で認めてあげる習慣をつけていくことが大切です。
【第2位】失敗を恐れて、避ける習慣

第2位は、失敗を恐れて人前で話す機会を徹底的に避けるという習慣です。これはあがり症を長期的にこじらせてしまう、とても強力な要因です。向き合った方が良いことから逃げてしまうことで、短期的にはラクでも長期手には悩み続けてしまうんです。
避けるたびに脳が「人前=危険」と学習してしまう
たとえば、
- 会議で意見があっても、指摘されるのが怖くて黙ってしまう…。
- 飲み会や集まりの幹事を頼まれても、人前に立つのが嫌で断固として引き受けない…。
- 新しい職場やコミュニティでの自己紹介の場を、なんとか理由をつけて避ける…。
こういう経験、心当たりのある方もいるんじゃないでしょうか。
避けた瞬間はホッとしますよね。安心できるんです。「今日も乗り切った」「大丈夫だった。セーフ…」と。でも、長期的に見ると、この回避行動は症状を確実に悪化させます。
なぜかというと、避けるたびに脳が「やっぱり人前は危険な場所だった」「避けて正解だった」と学習してしまうからです。脳にとっては、危険を回避して安全を確保できたという成功体験になってしまう。だから次の機会にはもっと強く避けたくなるし、避けないと不安がさらに大きくなる。こうして回避と恐怖の悪循環がどんどん強化されていきます。
成功体験を積むチャンスを自分で手放していませんか?
もう一つ深刻なのは、この回避行動が成功体験を積むチャンスそのものを奪ってしまうことです。
あがり症を改善していく上で、「やってみたら意外と大丈夫だった!」という成功体験はものすごく大きな力を持っています。
でも、そのように人前に立つ機会などを避け続けている限り、その成功体験は永遠にやってきません。
怖いから避ける、避けるから成功体験が得られない、成功体験がないからますます怖くなる。
この悪循環にはまると、あがり症が固定化してしまうんです。
「でも、実際に挑戦してひどい目にあったらどうするんですか?」と思うかもしれません。その不安はもっともです。だからこそ、いきなり大きな挑戦をする必要はないんです。
【改善策】スモールステップで「意外と大丈夫だった」を積み重ねる

改善策は、スモールステップで少しずつ挑戦していくことです。
いきなり100人の前でスピーチする必要はまったくありません。
まずは信頼できる友人や家族の前で、最近あったことを少しだけ話してみる。会社の会議で、「はい、そう思います」と一言だけ相槌を打ってみる。こういう本当に小さな一歩から始めてみてください。
大事なのは、その後に「意外と大丈夫だったな…!」と自分で感じること。この小さな成功の積み重ねが、脳に刷り込まれた「人前=危険」という思い込みを少しずつ書き換えてくれます。
ここでのポイントは、最初から上手にやろうとしないことです。
声が震えたっていい、顔が赤くなったっていい。避けずに場に立てたこと自体がすでに成功なんです。そういう自分への評価基準を持っておくと、挑戦のハードルがぐっと下がります。
【第1位】ネガティブな自己暗示(反芻思考)

お待たせしました。あがり症を悪化させるNG習慣、ワースト1位はネガティブな自己暗示、いわゆる反芻(はんすう)思考です。
最初に紹介した第5位の生活習慣があがり症を悪化させる身体的な土台だとすれば、この第1位は症状を引き起こす心理的な要因の中心にあるものです。そしてこの体と心は密接に影響し合っています。生活が乱れるとネガティブな思考に陥りやすくなり、ネガティブな思考が続けば体が疲弊して生活習慣もさらに乱れる。この悪循環の心理的な出発点になっているのが、反芻思考なんです。
未来への予期不安と過去の失敗の反芻、2つのパターン
反芻思考には大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、未来に対する予期不安の反芻です。本番の前から
- 「絶対に失敗する…」
- 「みんなに笑われるに違いない…」
- 「きっと頭が真っ白になる…」
と、最悪の事態を頭の中で繰り返し再生してしまうこと。まだ何も起きていないのに、脳の中ではすでに何度も失敗を経験している状態です。
たとえば、来週の会議でプレゼンがあるとわかった瞬間から、毎晩寝る前にその場面が浮かんでくる。声が震えている自分、聴衆がシラけた顔をしている場面、途中で言葉が出なくなる瞬間。こういうイメージが勝手に頭の中で流れてきて、止められない。こんな経験をしている方は多いのではないでしょうか。
2つ目は、過去の失敗体験の反芻です。
- 「あのときもダメだったから、次も絶対にダメなんだ…」
- 「あのとき、もっとこうしていればよかったのに…」
と、過去の失敗を何度も思い出しては、自分自身に言い聞かせるように繰り返す。1年前のプレゼンで声が震えたことを、まるで昨日のことのように鮮明に思い出して、そのたびに「やっぱり自分はダメだ」と自分を追い込んでしまうんです。
脳は現実と想像を区別できない。最悪のメンタルトレーニング
なぜこの反芻思考がワースト1位なのか。それは、この思考がもたらす影響が他のどの習慣よりも根深く、直接的だからです。
まず知っておいてほしいのが、私たちの脳は、現実の出来事と頭の中の想像をうまく区別できないということです。これは脳科学の分野でもよく知られている話です。
つまり、あなたが「声が震えて頭が真っ白になる場面」を頭の中で繰り返し想像すると、脳はそれを実際に起きた失敗体験として何度もリハーサルしてしまうんです。まだ何も起きていないのに、脳の中では何十回も失敗を重ねている。これは言い方を変えると、失敗するための最悪のメンタルトレーニングを毎日やっているようなものなんです。
アスリートが本番前にうまくいくイメージを何度も頭の中で再生するイメージトレーニングを想像してみてください。あれの逆バージョンです。
失敗する場面を何度もリハーサルすることで、「人前=怖い、失敗する」という思考回路が脳に強固に刻まれてしまいます。
「自己成就予言」で思い込みが本当の失敗になるメカニズム

さらに厄介なのが、心理学で自己成就予言と呼ばれる現象です。これは、たとえ根拠のない思い込みであっても、それを強く信じて行動することで、結果的にその思い込みが現実になってしまうという現象です。
具体的に説明しますね。まず、反芻思考によって「自分は絶対に失敗する」という強固なイメージが脳に作り上げられます。
すると、本番で脳はそのイメージ通りに体を反応させます。心臓がバクバクして、手が震えて、声が出にくくなる。そして実際にうまく話せなかった結果、「ほら、やっぱり失敗した」と自分の予言が的中したように感じてしまう。
でも冷静に振り返ると、その失敗は「予言が当たった」のではなく、「自分で失敗する状態を作り上げていた」んです。反芻思考で脳にプログラミングした通りの結果が出ただけなんですね。これが自己成就予言の正体です。
この2つのメカニズム、つまり最悪のメンタルトレーニングと自己成就予言が組み合わさることで、反芻思考は症状を悪化させ、固定化させる最も強力な要因になっています。そして第3位の他人との比較、第4位の過剰な準備、第2位の回避行動。これらはすべて、この反芻思考が引き金になって起きていることが多いんです。
【改善策】思考の癖に気づき、少しだけ優しい言葉に置き換える

では、このワースト1位の習慣にどう対処すればいいのか。改善策は、思考の癖に気づいて、言葉を少しだけ変えていくことです。
まず大事なのは、「失敗するかも」というネガティブな考えが浮かんできたとき、それを無理に消そうとしたり、怒ったりしないことです。消そうとすればするほど、かえってその考えが頭にこびりつく、というのは、これまた心理学の実験でもわかっています。
代わりにやってほしいのは、「あ、また失敗するって考えてるな」と、ただ客観的に気づいてあげることです。これはマインドフルネスの考え方に近いのですが、思考の内容に巻き込まれるのではなく、一歩引いて「自分は今こういうことを考えている」と観察する。それだけで、思考に振り回される度合いが少し減ります。
そして次に、無理にポジティブにする必要はまったくないので、ほんの少しだけ優しい言葉に置き換えてあげてください。「絶対に失敗する」を「まあ、なんとかなるかな」に。「自分はダメだ」を「完璧じゃなくてもいいか」に。大げさに変える必要はありません。ほんの少しだけ、自分に対するトーンを和らげる。これを繰り返していくことが大切です。
もちろん、これをやったからといってすぐに症状が劇的に良くなるわけではありません。長年の思考の癖はそう簡単には変わりません。でも、この小さな意識の転換を根気強く続けることが、反芻思考の悪影響を少しずつ和らげていく最初の一歩になります。
5つのNG習慣の関係性。悪循環の全体像
ここまで5つのNG習慣をランキング形式で見てきましたが、大事なのはこれらがバラバラに存在しているわけではないということです。5つの習慣は互いにつながり合って、悪循環を形成しています。
その全体像を整理してみましょう。まず、土台にあるのが第5位の生活習慣の乱れです。睡眠不足や食生活の乱れで体のコンディションが崩れると、脳がネガティブな思考に陥りやすくなります。そこで生まれるのが第1位の反芻思考です。「失敗するかも」「自分はダメだ」という思考が頭の中でグルグル回り始める。
その反芻思考は、第3位の他人との比較やべき思考を強化します。「あの人みたいにできない自分はおかしい」と考える。すると第4位の過剰な準備(もしくは諦めによる準備不足)につながる。そして最終的に、第2位の回避行動に至る。怖いから避ける。避けたことで成功体験が得られず、さらに反芻思考が強まる。こうして悪循環がぐるぐると回り続けるわけです。
つまり、あがり症を改善するために最も重要なのは、この悪循環のどこかを断ち切ることなんです。
体と心の悪循環を断ち切るために最初にやるべきこと

では、どこから手をつけるのが一番現実的か。僕がおすすめしたいのは、2つの入口から同時にアプローチすることです。
1つは、第5位の生活習慣を整えること。これは比較的取り組みやすくて、効果も実感しやすいです。体のコンディションが整うだけで、ネガティブな思考に引っ張られにくくなります。もう1つは、第1位の反芻思考に気づく練習をすること。「あ、また考えてるな」と客観的に気づく力を育てていく。
この2つは、身体面と心理面それぞれの土台にあたる部分です。ここを押さえておくと、他のNG習慣にも自然と変化が出てきます。いきなり全部を変えようとする必要はありません。まずはこの2つを意識するところから始めてみてください。
まとめ|あがり症は性格の弱さではなく習慣の問題
今回は、あがり症を悪化させるNG習慣をワースト5のランキング形式でお伝えしました。
今日の内容を読んで、「これ、自分のことかも」と思ったものが1つでもあったなら、それだけであなたはすでに変化の入口に立っています。自分の状態に気づけたということ自体が、改善に向けたとても大きな一歩です。
あがり症は、あなたの性格が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。長年の習慣によって作られた脳の反応パターンです。だからこそ、習慣を少しずつ変えていくことで、今よりも楽な状態に近づいていけます。全部を一気に変えようとしなくていいです。今日から、たった1つだけ。それで十分です。
この記事を読んで
- 「少し気持ちが楽になったけれど、まだ根本的な不安が残っている」
そう感じる方もいると思います。長年悩んできたからこそ、そう感じるのはむしろ自然なことです。
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