職場の不機嫌な人、どう対処する?【対策3選】[不機嫌ハラスメント][フキハラ]
どうも、こんにちは。WaReKaRaゼミ代表でカウンセラーのザッキーです
〜目次〜
それフキハラを受けてるかも…
- 職場で上司や同僚の不機嫌な態度にストレスを感じる。
- 上司の無表情や厳しい表情を見て、緊張感が続いてしまう。
- 「こんなこともわからないの?」といった厳しい言葉をかけられる。
- 無視されたり、ため息や乱暴な動作に恐怖を感じる。
- ため息やドアを強く閉める音、物を乱暴に置く行為にビクビクしてしまう。
- 「自分が悪いのかも」と不安になり、気を使いすぎてしまう。
もしこれらの悩みが当てはまるなら、それは「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」を受けている可能性があります。
今回は、この「フキハラ」とは何なのか、そしてどのように対処すればよいのかをお伝えします。
不機嫌ハラスメント(フキハラ)とは?
フキハラの定義と行動例
「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」とは、不機嫌な態度や言動を通じて、周囲の人に圧力をかけたり不快感を与える行為を指します。
この行為は、職場や家庭などの人間関係でしばしば見られ、周囲の人に心理的なストレスや不安を引き起こします。フキハラの具体的な行動例には、以下のようなものがあります。
- 乱暴な動作
物を乱暴に置く、ドアを強く閉めるといった行動。 - 音を伴う不機嫌な表現
大きなため息や舌打ち、過剰に強いタイピング音など。 - 言葉や表情での威圧
冷たい言葉や厳しい表情、無表情を繰り返す。攻撃的な言葉や怒鳴り声なども含まれます。 - 無視や排他的態度
他人を無視する、孤立させるような態度。
これらの行為は、一見些細な行動に思えるものもあるかもしれませんが、受け手には大きな心理的負担を与える可能性があります。
特に無自覚でこれらの行為をしてしまっているという「無自覚でフキハラをしてしまっている人」もいるかもしれません。そのように感じた人はこの記事を読んで「自分はどうしたら良いか?」も考えるきっかけにしてみて下さい。
「ついカッとなってしまう」という方や「怒りをコントロールしたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
不機嫌ハラスメントが与える影響
フキハラは、周囲の人にさまざまな影響を与えます。例えば
- ストレスの増加
不機嫌な態度を目の当たりにすることで、「自分が原因かもしれない」と不安に感じることがあり、心理的な負担が増加します。 - 職場の雰囲気の悪化
フキハラが発生する職場では、緊張感が高まり、チーム全体の士気が低下することがあります。 - 自己評価の低下
フキハラを受けた人は、「自分が悪いのでは」と思い込み、自己評価が下がる場合があります。
周りに機嫌の悪い人がいることでなんだか集中できない、と感じたことは誰しも少なからずあるのではないでしょうか?
このようにフキハラを放置することで、直接の被害者だけではなく、組織や人間関係全体に悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の対策が重要です。
フキハラをする人の心理的要因
このように「百害あって一利なし」とでもいうような「フキハラ」ですが、職場でフキハラをする人はなぜそのような態度をとるのでしょうか?
そこにはその人なりの心理的な背景が存在します。
これらの心理を知ることで、あなたがフキハラ被害に遭ったときにも、相手の感情に巻き込まれずに少し俯瞰して捉えられるようになるかもしれません。
以下に、主な要因を3つ挙げて説明します。
1. ストレスやプレッシャーへの対処能力の欠如
フキハラをする人の多くは、ストレスやプレッシャーに対する対処能力が低い傾向があります。
- ストレスの蓄積
仕事のプレッシャーや個人的な問題が原因で感情をコントロールできなくなることがあります。
- 感情表現の苦手さ
自分の気持ちを言葉で伝えるのが不得意で、結果として不機嫌な態度に表れてしまいます。
- 精神的な未熟さ
感情的な振る舞いや無意識の態度が、幼い子どものように感情を外に出す行為につながっています。
そもそも、自分で自分の機嫌を取ることができたりストレスにうまく対処できれば、不機嫌さを表に出す必要はありません。
ストレスの許容範囲を超えたときに、不機嫌な態度が表出し、それが周囲に影響を与えてしまうのです。
2. 自己防衛のための行動
フキハラの背景には、自分を守るための心理が隠れています。
- 優位に立とうとする心理
自分の立場や権威を守るために、他人を攻撃する行動をとることがあります。
- 不安感からの防衛反応
他人を脅威と感じたとき、自己防衛として攻撃的な態度をとる場合があります。
フキハラは、一見すると相手を傷つけるためのものに見えますが、実際は自分自身を守るための無意識的な反応であることが多いです。
フキハラをする側は上司であったり顧客や取引先であったりと、立場的には優位な側であることが多いです。しかし内情としては不安感や自分を守りたいという気持ちが無意識に働いているということが多いのです。
3. 他者へのコントロール欲求
フキハラには他者をコントロールしたいという欲求が関係していることがあります。
- 周囲の関心を引くため
不機嫌な態度をわざと取ることで、周囲の気を引き、自分を気遣わせようとする心理があります。
- 過去の学習パターン
子どもの頃に同じように不機嫌な態度を示す行動で周囲の気を引き、それが成功体験として残っている場合、同じような行動を繰り返すことがあります。
これらの行動は、精神的な未熟さや過去の体験から派生していることが多く見られます。
以上のような、フキハラをする側の心理的要因を理解することで、適切な対処や、自分の受ける影響を軽減する方法を考えていくことができます。
事実、これらの心理的要因を理解していないために、これからお伝えする NGな対処をしてしまっていることがよくあります。あなたは大丈夫でしょうか?引き続きご覧ください。
フキハラへのよくある間違った対処法
フキハラに直面したとき、多くの人が無意識のうちに誤った対処法を選んでしまうことがよくあります。
それらの行動は、問題を解決するどころか、状況を悪化させたり、自分自身を傷つけてしまう原因となってしまいます。
ここでは、フキハラへのよくある間違った対処法を4つ挙げて説明します。
あなたが現在これらの方法を取ってしまっていないか、ぜひ自分ごととして考えながらご覧ください。
1. 自分を責める
フキハラを受けたとき、「自分が悪いのではないか」と考えてしまうことがあります。
- 自己肯定感の低下
自分を責めることで、自己肯定感が下がり、ストレスが増幅します。 - 冷静な判断の妨げ
相手の態度を自分の責任だと感じることで、本当の原因を見失い、適切な対応ができなくなります。
フキハラの原因は相手の問題であることがほとんどです。過度に自分を責めないようにしましょう。
「どうしても自分を責めてしまう」という方は、こちらの記事をご覧ください。視線恐怖症の人に向けて書いた記事ではありますが、対処法など全ての人に当てはまる内容です。
2. 相手の機嫌を取ろうとする
フキハラをする人の機嫌を取るために、自分の意見や感情を押し殺してしまうのもよくある間違いです。
- 対等な関係の崩壊
自分を犠牲にすることで、相手との対等な関係が築けなくなります。 - 相手の行動強化
相手は不機嫌な態度を取ることで自分の思い通りになると感じ、フキハラがエスカレートする可能性があります。
相手の気分に振り回されず、自分の気持ちを大切にすることが重要です。
先ほど「フキハラをする人の心理的要因」にあったようにフキハラをする人は「他者へのコントロール欲求」を満たしています。あなたが不機嫌な相手の機嫌取りをしてしまうと、相手は「不機嫌な態度を示すと気を遣われて得をする!」と学んでしまうのです。
結果的に、その相手はフキハラをし続けることになるでしょう。
3. 直接対決する
感情的になり、相手と直接対決してしまうのも避けるべき行動の一つです。
- 状況の悪化
感情的な言い合いは相手を刺激し、関係がさらに悪化するリスクがあります。 - 相手を変えることは難しい
フキハラをする人は他者をコントロールしようとする傾向があるため、簡単に考えを改めることは期待できません。
フキハラをしてくる相手は精神的に未熟であることも多いです。そのような相手に正論で真っ向からぶつかっても相手はその非を認めず逆上してくるでしょう。
結果、長期に及ぶ嫌がらせをしてきたり、自体はさらに悪化してしまうかもしれません。
冷静さを保ち、感情的な反応を避けることが大切です。
4. ストレスを溜め込む
「相手の機嫌を取っても対決してもダメなら、どうすれば良いんだ。もう何もせず自分が我慢すれば良いんだ…」
そう思うかもしれませんが、フキハラに対して何もせず、ストレスを溜め込んでしまうことも大きな問題です。
- 健康への影響
ストレスは仕事のパフォーマンス低下や睡眠不足など、身体的・精神的な健康に悪影響を及ぼします。 - 問題の放置
ストレスを抱え込むだけでは問題は解決せず、さらに状況が悪化する可能性があります。
当然、ストレスを溜め込んでプラスになることは何一つありません。
フキハラをしてくる側は周りが萎縮して快適かもしれませんが、それではあなたはしんどいだけです。
適切な方法でストレスを解消し、必要であれば周囲に相談するなどの対策を取りましょう。
フキハラに効果的な対策3選
フキハラ(不機嫌ハラスメント)に悩む人が職場や人間関係で感じるストレスを軽減するために、以下の3つの対策を効果的に実践してみましょう。
1. 心理的な境界線を引く
心理的境界線(バウンダリー)を築くことは、他人の感情や態度に振り回されないための重要な対策です。他人の態度や感情はあなた自身の責任ではないと理解し、次のように意識しましょう。
- 「他人と自分は別の人格であり、考え方が違うのは自然なことだ」と受け入れる。
他人の不機嫌さは相手の課題であり、あなたの問題ではありません。例えば、上司が不機嫌であっても、「その感情は上司の問題だ」と認識することが重要です。 - 課題の分離を意識する。
アドラー心理学における「課題の分離」では、他人の感情や行動は他人の課題であり、あなたが影響を及ぼす必要はないと考えます。
上司や同僚が不機嫌である場合も、「できることがあればサポートします」と伝えることで、相手の感情に振り回されることなく、解決を促すことができます。 - イメージトレーニングで境界線を強化する。
目を閉じて、自分の周囲にパーテーションのような心理的な壁があると想像する練習を繰り返しましょう。これにより、他人のネガティブな感情から自分を守る感覚が得られます。
イメージトレーニングなどこれらのことは、やったことのない人からしたら「意味あるの?」と感じるかもしれません。
しかし、あなたの受け止め方や心理面で変わることは大きいです。自分を責めるのではなく、他者との違いや適切な距離感を受け入れていくことは非常に大事です。
その上で、実際に「ここからは私もサポートしますよ」「もし困っているならサポートしますよ」と相手に伝えておくことで、相手がため息をついたり不機嫌な態度を示してきたとしても、「まぁすでに相手に伝えてはいるし、あの不機嫌そうな態度は自分とは関係ないな」と切り離して考えることもできるようになってきます。
2. 物理的な境界線を引く(物理的に距離を取る)
心理的な境界線だけでなく、可能であれば物理的に距離を取る工夫も効果的です。
- デスクや座席の配置を工夫する。
オフィス内では可能な限り不機嫌な人と距離を取り、植物やパーテーションなどで自分の空間を作りましょう。会議では、その人から離れた席に座ることも有効です。 - 適度に場を離れる。
相手が不機嫌な態度を取ってきたときには、一時的にその場を離れることも対策の一つです。トイレ休憩や短い散歩を取り入れることで、気持ちをリフレッシュできます。 - 社内のサポートを活用する。
小規模のチームや距離を取るのが難しい職場環境では、上司や人事に相談することを検討しましょう。「不機嫌な態度が業務に具体的にどのような影響を及ぼしているのか」を説明し、改善を求めることが重要です。
物理的に不機嫌な人と離れて距離を取ることができれば、だいぶラクになれるでしょう。
「そんなこと言ったって難しいよ」と思うかもしれませんが、すべての会社は利益をあげるために存在しています。
ですので、「フキハラをしてくる相手によって、生産性や全体の利益が損なわれている」ということを客観的に説明することができれば会社としては放置するわけにはいきません。
「そのフキハラをしてくる相手とはどうしても合わない」ということを理解してもらえたら、相手もしくはあなたが部署移動することもできるかもしれません。
3. セルフケアとストレス管理
フキハラに対抗するには、自分自身の心と体や環境を整えるセルフケアも欠かせません。
- 心のケアを重視する。
毎日のストレスを軽減するためにリラクゼーションや趣味の時間を確保しましょう。特に深呼吸や瞑想といったリラクゼーション法は、即効性があります。 - 周囲にサポートを求める。
家族や信頼できる同僚に自分の悩みを共有し、孤立しない環境を作ることが大切です。 - 専門家の力を借りる。
必要であれば心理カウンセラーやコーチングを活用し、自分の心を守る方法を具体的に学ぶことも考えましょう。
フキハラをしてくる相手もストレスをぶつけてきているわけですが、あなたもそれに巻き込まれてストレスを抱え込む必要はありません。適切にストレス対処していきましょう。
また、「あなた1人でどうにかしないといけない」というわけでもありません。同僚や周りの人と助け合ったり、カウンセラーや専門家の力も借りましょう。あなた1人では思いつかなかった対処法や改善策、異なる視点からのアドバイスなどがもらえることもあります。
「あの人が不機嫌なのは自分のせいだ…!」というように自分を責めてしまう人は特に、「自分が悪いから1人でどうにかしなきゃ…」と考えて抱え込んでパンクしてしまうことが多いです。
早め早めに周りの力も借りるようにしましょう。
「人間関係で感じるストレスが多い」という方や「1人でできるストレス対処法が知りたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
おわりに
今回は、不機嫌ハラスメント(フキハラ)について、その定義や影響、そして具体的な対策をお伝えしました。不機嫌な人の態度に悩む方にとって、フキハラを正しく理解し、適切に対処することは、日々のストレスを軽減し、より健康的な人間関係を築くための大切な一歩です。
特に、以下の3つの効果的な対策を実践することで、自分を守りながら健全な環境を作ることができます。
- 心理的な境界線を引く
相手の感情に飲み込まれず、自分の心を守るスキルを身につける。 - 物理的な境界線を引く
距離感を適切に保ち、不快な状況から自分を遠ざける。 - セルフケアとストレス管理
自分自身の心身を大切にし、負の影響を最小限に抑える。
また、不機嫌な態度に対してよくある間違った対処法――自分を責めたり、相手の機嫌を取ろうとしたりすること――は、事態を悪化させる可能性があるため注意が必要です。自分を責めるのではなく、自分を守る方法に目を向けていきましょう。
良好な職場環境や人間関係を築くためには、個人の対策だけでなく、職場全体や関係者との協力も重要です。
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