【当事者が解説】対人恐怖症の自助グループとは?4つの種類と選び方
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この記事から得られること
- 対人恐怖症の自助グループにはどんな種類があって、それぞれ何が違うのか
- 自分に合う場所を選ぶときに見るべき3つの目安と、注意したほうがいい場の特徴
- いらない気がするという感覚が、本当に不要なのか、それとも回避なのかを見分ける方法

こんにちは、WaReKaRaゼミ代表「対人不安解消の専門家」ザッキーです
人の目が気になって仕方がない。視線が怖い。人前に出ると声や手が震える。こういった悩みを、誰にも言えないまま何年も抱えている方は本当に多いです。
対人恐怖症は、発症してから誰かに相談するまでに10年、20年かかるケースが少なくないと言われています。精神的な不調の中でも、医療機関にかかる割合が特に低い悩みのひとつでもあるんです。
僕自身も、中学生の頃から脇見恐怖症に悩んで、20代前半までの約10年間、この悩みをずっと一人で抱え込んでいました。当時の僕が本当に欲しかったのは、治し方の知識よりも、同じ悩みを持つ人と繋がれる場所だったと今でも思います。
この記事では、対人恐怖症の自助グループにはどんな種類があるのか、自分に合う場所をどう選べばいいのかをお話ししていきます。そして最後に、全員に自助グループが必要なわけではないという話も、正直にさせてください。
〜目次〜
対人恐怖症の悩みは、なぜ一人で抱え込みやすいのか

そもそもなぜ、この悩みは相談されないまま何年も続いてしまうのでしょうか。
理由はシンプルで、悩みの中身そのものが、人と関わることへの不安だからなんです。
人が怖いから距離を置く。距離を置くから、悩みを話せる相手がいなくなる。話せる相手がいないから、ますます孤立していく。この流れが起きやすい構造になっているんですね。
僕の場合もそうでした。中学の頃、教室で前の席の子が視界の端に入ってくると、意識が全部そっちに向いてしまう。授業の内容なんてまったく頭に入らないまま、ノートに顔を伏せてやり過ごす。放課後になって家に帰り着くだけで、もう1日分の体力を全部使い切っているような状態でした。
それでも、家族にも友達にも言えませんでした。病院に行くという発想もなく、仮に行ったとしても気のせいだと言われて終わりだろうと思っていました。何より、同じ悩みを持っている人が自分以外にいるかもしれない、ということ自体を一度も考えたことがなかったんです。
この10年で一番きつかったのは、症状そのものよりも、誰もわかってくれないという孤独感のほうでした。
悩みというのは、言葉にして誰かに伝えるだけで、自分はこういうことで苦しんできたんだな、と少し整理されることがあります。でも話せる相手がいないと、頭の中で同じことをぐるぐる考え続けて、どんどん深みにはまっていってしまう。そこに、こんなことで悩んでいるのは自分だけかもしれない、という感覚まで加わります。
外から見れば普通に見えるのに、自分の中にだけある苦しさ。それを誰にも言えない。この状態が長引くほど、症状への対処は後回しになっていきます。
10年、20年という時間は、それだけ長く悩み続けたという意味であると同時に、人と繋がりにくい構造の中にずっといたという意味でもあるんです。
対人恐怖症の自助グループとは?同じ悩みの人と繋がるという選択肢

では、この構造からどう抜け出せるのか。ひとつの方向性として考えられるのが、人と繋がるという選択肢です。
ここでこう思った方もいるかもしれません。そもそも人と関わるのが難しいという話なのに、繋がれと言われても無理だ、と。
まったくその通りなんです。だからこそ大事になるのが、ただ人と繋がるのではなく、同じ悩みを持っている人と繋がるということなんですね。同じ苦しさを知っている相手だと、話が少し変わってきます。
自助グループ・当事者会・自助会、呼び方の違い
調べていると、自助グループ、当事者会、自助会、交流会と、いろいろな呼び方が出てきて混乱するかもしれません。
先に整理しておくと、この3つに厳密な線引きはありません。同じ場所が、あるサイトでは自助グループと書かれ、別のサイトでは当事者会と呼ばれている、ということも普通にあります。
ざっくりとした傾向として、自助グループや自助会は、回復のための方法論を継続的に実践していく色合いが強め。当事者会や交流会は、方法論よりも同じ悩みを持つ人同士で話すこと自体が中心。このくらいの温度差だと思ってもらえれば十分です。
大事なのは名前ではなく、その場が何をしているのか。次の章で、実際の中身ごとに4つに分けて見ていきます。
対人恐怖症の自助グループ4つの種類と、それぞれの違い

同じ悩みの人と会える場所は、大きく4つに分けられます。
4つの種類を比較すると
| 種類 | 中心にあるもの | 向いている人 | ハードル |
|---|---|---|---|
| 自助グループ | 回復のための方法論を継続的に実践する | 体験を聞きたい、続けて通いたい | 低め |
| 当事者会・交流会 | 同じ悩みの人同士で話す、交流する | まずは気軽に会ってみたい | 低い |
| グループ療法 | 専門家のもとでの構造的なプログラム | 症状改善に本格的に取り組みたい | 受診が必要 |
| 民間コミュニティ | 実践と継続のサポートまで設計されている | 仲間と一緒に変わっていきたい | 費用がかかる |
自助グループは、継続的に集まって、回復のための方法論を実践していく場所というイメージです。対人恐怖症の領域だと、森田療法をベースにした生活の発見会が代表的で、全国に支部があります。匿名で参加できること、発言しなくてもいいこと、体験を話さなくてもいいことを明記しているところが多いのも特徴です。初めて人前に出るのが怖い方にとっては、このルールがあるだけでかなり入りやすくなります。
当事者会・交流会は、もっとカジュアルです。方法論というよりも、同じ悩みを持つ人同士で集まって話したり交流したりすることが中心になります。地域の小さな集まりから、オンラインのイベントまで、形式は本当に幅広いです。まずは同じ悩みの人が実在するのを確かめたい、という段階の方に向いています。
グループ療法は、医療機関や専門家のもとで行われるものです。認知行動療法などを組み込んだ、構造のはっきりしたプログラムであることが多いです。症状の改善に明確に取り組みたい方向けですが、その分、受診というハードルはあります。
民間コミュニティは、カウンセラーや支援者が設計を主体でやっているものです。場づくりだけでなく、実践や継続のサポートまで含めているところもあります。僕が運営しているWaReKaRaゼミも、この民間コミュニティにあたります。
どれが正解というものではありません。今の自分が何を求めているかで、合うものは変わります。
気軽に交流したいなら当事者会。同じ悩みを持つ人の体験を聞きたいなら自助グループ。実践や継続のサポートも含めて仲間と一緒に変わっていきたいなら民間コミュニティ。症状にしっかり向き合いたいならグループ療法。こういう軸で選んでみてください。
近くに自助グループがないときは?オンラインという選択肢

ここで、現実的な問題にも触れておきます。
対人恐怖症の自助グループや当事者会を検索すると、大阪、東京、神奈川、埼玉といった地域名がよく一緒に出てきます。裏を返すと、都市部以外に住んでいる方にとっては、そもそも選択肢がほとんどないということなんですね。
月に1回の集まりのために片道2時間かけて通う。それを続けられるかというと、正直しんどいと思います。対人恐怖症で悩んでいる方は、外出そのものに体力を使うことも多いので、なおさらです。
そういう場合に現実的なのが、オンラインの場です。
オンラインには、対面にはない入りやすさがあります。移動がないので体力を使わない。顔出しをせずに参加できるところも多い。仮にその日しんどくなっても、画面を閉じれば終われるという安心感があります。この、いつでも抜けられるという感覚があるだけで、最初の一歩はかなり軽くなります。
一方で、オンラインならではの難しさもあります。相手の雰囲気が伝わりにくいこと。人数が多いと発言のタイミングがつかみにくいこと。このあたりは、少人数で行う場を選ぶことである程度カバーできます。
近くにないから諦める、という結論を出す前に、オンラインで探してみる価値は十分にあると思います。
いい自助グループを見分ける3つの目安

いざ場所を選ぶとなったとき、何を見ればいいのか。僕が大事だと思っている目安を3つお伝えします。
1つ目は、孤立感が和らぐかどうか。
自分だけじゃなかったんだ、と感じられる場所かどうかです。ここが一番の土台になります。話を聞いてもらえるかどうか以前に、同じ場所にいる人の存在そのものが効いてくるからです。
2つ目は、意識が少しだけ外に向くきっかけがあるかどうか。
対人恐怖症で苦しいとき、意識はほぼ100パーセント自分に向いています。自分の視線、自分の表情、自分がどう見られているか。その状態がずっと続くから疲れてしまうんですね。
誰かの話を聞いて、それわかりますと共感したり、応援したりする経験があると、その矢印が一瞬だけ外を向きます。この一瞬が積み重なっていくことに、大きな意味があります。
3つ目は、小さな実践の場になっているかどうか。
話を聞いてもらって楽になって終わり、ではなく、次の一歩を踏み出す土俵があるかどうかです。怖い、できない、という感覚を少しずつ崩していくには、安心できる場所での小さな練習が必要になります。
この3つに加えて、守秘義務があること、評価しない雰囲気があること、参加や発言にプレッシャーがないこと。そして、症状が強いときにはちゃんと医療機関を勧めてくれること。このあたりも大切なポイントです。
ここは注意したほうがいい、という場の特徴
逆に、気をつけたほうがいい場所の特徴もお伝えしておきます。
- この方法なら絶対に治る、と断言しているところ
- ネガティブな発言や愚痴が中心になってしまっているところ
- 参加や発言を強く求められるところ
- 症状が重い人にも医療機関を勧めないところ
特に2つ目は見落とされがちです。同じ悩みの人が集まる場所は、放っておくとどうしても愚痴の共有になりやすい側面があります。共感してもらえる安心感はあるんですが、その雰囲気に引っ張られて、かえってしんどくなってしまうことがあるんですね。
ただ集まるだけの場所と、安心して少しずつ変わっていける場所の違いは、このあたりに出てきます。
対人恐怖症の自助グループが今は合わない人もいます

ここからが、今日一番フラットにお伝えしたいところです。
正直に言うと、自助グループやコミュニティは、全員に必要なものではありません。
たとえば、外に出ることが本当に辛くて、日常生活に支障が出てしまっている場合。眠れない、食べられない、不安が強すぎて何も手につかない。こういう状態の方は、まず精神科や心療内科などの医療機関を優先したほうがいいと思います。人が集まる場に無理して入ることが、その時期の自分にとってプラスになるとは限りません。
それから、性格的に、本や動画で一人で整理していくほうが合っているタイプの方もいます。実際、コミュニティに入らずに、書くことや記録することを積み重ねて、自分のペースで変化していった方もいらっしゃいます。一人で変われる人もいるというのは、本当にその通りなんです。
さらに、時期によっては、グループの中にいるだけで疲れてしまうこともあります。人と関わること自体がしんどい時期に無理に場に参加すると、やっぱり自分はダメなんだ、という材料を増やしてしまうことになりかねません。
なので、入る入らないを万人の正解として押し付けるつもりは、まったくありません。今の自分の状態と性格に合っているかどうかで選んでいい話です。
その上で、今の自分には同じ悩みの人と話せる場が必要な気がするな、という感覚があるなら、その感覚は大事にしてあげてほしいなと思います。
いらない気がする、が回避かどうかを見分ける方法

ただ、ひとつだけ気をつけたいことがあります。
いらない気がする、という感覚が、実は回避から来ている場合もあるということです。
怖いからグループを避け続けていて、避けているから複数人といるのが苦手なままで、だから初対面の相手にもずっと慣れないままになってしまう。回避が長引くと、苦手さは固定化していきます。
客観的に見れば合いそうなんだけど、なんとなく避けたい。そういう自覚があるなら、それが本当に自分に合わないのか、それとも怖いから避けたいだけなのか、一度立ち止まって考えてみてもいいと思います。
簡単なチェック方法をひとつお伝えします。
もし怖さがまったくなかったとしても、それでもいらないと言い切れるか。これを自分に問いかけてみてください。
迷いなく、いらないと言えるなら、それは本当に必要ないんだと思います。でも答えに迷いが出るなら、回避の可能性が高いです。
そういう場合は、まずハードルの低い当事者会に1回だけ参加してみる、というのも判断材料になります。実際に足を運んでみて、やっぱり合わないと感じたなら、それは本当に合わないということです。頭の中で考えて出した結論と、行ってみて出した結論では、重みがまったく違います。
20年一人で向き合ってきたTさんが、場に入って変わったこと

抽象的な話だけだと伝わりにくいと思うので、実際にゼミに参加された方の話を紹介させてください。
Tさんは30代の男性で、中学生の頃から対人恐怖症を抱えて、約20年間ずっと一人で向き合ってきた方です。
Tさんの20年間は、実践あるのみ、という言葉がぴったりの時間でした。しんどくても会社に行く。体調を崩して休む。また通う。また崩す。ガッツはあるけれど、状況が変わらない。まさに、一人で治そうとして変わらなかった時間を長く過ごしてきた方です。
そのTさんに、ゼミに入って一番大きかったことは何ですかと聞いたときに返ってきた答えが、これでした。
他にも自分と同じように悩んでいる人が、たくさんいたということを知れた。
ゼミで使っているオンラインコミュニティや毎日のワークの中で、あの人も今日も頑張っているんだな、というのが見える。それだけで励みになったそうです。
そしてもうひとつ印象的だったのが、Tさんの中で悩みの質そのものが変わっていったという話でした。
最初は、どうやったら外に出られるのか、人の目が気にならないためにはどうすればいいのか。そういうことばかりを考えていらっしゃいました。
それが、会話の練習会に参加していくうちに、どういう話題が受けがいいのか、自分が主催する側に回ったらどうやってリピートしてもらえるのか、という方向に変わっていったんです。同じ苦しさの中にいたはずなのに、いつの間にか一段上のことで悩んでいる自分に気づいた、と話してくれました。
これは、僕がコミュニティを運営してきた中で何度も見てきた変化です。
自分と同じだと思える人が横にいて、その人が少しずつ変わっていくのを目の前で見ると、自分にもできるかもしれないという感覚が、頭ではなく体で入ってくるんですね。
本を読んだり、カウンセラーから変われますよと言われたりしても、頭ではわかるけれど、どこか他人事に聞こえてしまうことが多いと思います。でも、自分と同じ場所にいた人が実際に変わっているのを見ると、それが一気に自分事として響いてくるんです。
対人恐怖症の自助グループについてよくある質問
Q. 自助グループは無料で参加できますか?
場所によって違います。地域の当事者会や交流会は無料か、会場費程度の実費のみというところが多いです。全国規模の自助グループは年会費制をとっているところもあります。専門家が設計している民間コミュニティは、サポートが含まれる分、月額の費用がかかるのが一般的です。
Q. 何も話せなくても参加していいのでしょうか?
大丈夫です。むしろ、発言しなくてもいい、体験を話さなくてもいいと明記している自助グループは多いです。最初は聞いているだけという参加の仕方を想定して運営されている場所がほとんどなので、話せないことを理由に諦める必要はありません。
Q. 病院に通いながら参加してもいいですか?
問題ありません。医療機関での治療と、同じ悩みの人と繋がることは、どちらか一方を選ぶものではないです。ただし、症状が強く出ている時期は治療を優先したほうがいい場合もあるので、主治医がいる方は一度相談してから決めると安心だと思います。
Q. 対面とオンライン、どちらから始めるのがいいですか?
外出そのものに強い不安がある方は、オンラインから試すほうが続きやすいです。逆に、実際に人と会う場面に慣れていきたいという目的がはっきりしているなら、少人数の対面から始めるのも良い選択です。どちらが正しいというより、今の自分がどこでつまずいているかで決めてみてください。
まとめ
今回は、対人恐怖症の自助グループにはどんな種類があるのか、どう選べばいいのかについてお話ししてきました。
大事なところを振り返ります。
- 対人恐怖症は、悩みの中身そのものが人との関わりへの不安なので、構造的に孤立しやすく、10年20年と長期化しやすい
- 同じ悩みの人と会える場所は、自助グループ、当事者会・交流会、グループ療法、民間コミュニティの4つに分けられ、今の自分が何を求めているかで選ぶものが変わる
- いい場所かどうかの目安は、孤立感が和らぐこと、意識が少し外に向くこと、小さな実践の場になっていること
- ただし全員に必要なわけではなく、症状が強い時期や、一人で整理するほうが合う性格の方もいる
- いらない気がするという感覚が回避かどうかは、怖さがなかったとしてもいらないと言い切れるか、で確かめられる
一人で抱えてきた時間が長い方ほど、今さら人に頼るなんて、と思ってしまうかもしれません。でも、あなたが10年20年抜け出せなかったのは、頑張り方が足りなかったからではなく、一人では抜けにくい構造の中にずっといたからなんだと思います。
まずは、自分が今どのタイプの場を求めているのかを考えてみるところからで十分です。
また、いきなり人が集まる場に入るのはハードルが高い、まずは一人でできることから始めたい、と感じた方に向けて、僕自身が脇見恐怖症で10年間悩んだ経験と、これまで200人以上のクライアントさんをサポートしてきた中で見えてきたことを凝縮した3日間の無料動画講座を、公式LINEでお渡ししています。
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